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パッシブデザイン〜③自然風の利用〜

今日は、パッシブデザインについてのお話をします。

前回【②日射遮蔽】の続き、

自然風の利用 についてです。

 

 

 

 

 

外気温が比較的低い時に行うと効果的に

夏、パッシブデザインにおいて自然風の利用は、

外気温が比較的低い時に行うと効果的であるとされています。

 

夏の暑い時期に、

暖かい風と冷たい風、

身体に触れた時

どちらの方がより涼しく感じるかと言うと、

冷たい風です。

この身体に触れた時に涼しく感じるという効果を

利用しようというのが狙いになります。

 

 

 

建物の中に入ったり、こもっている熱を外に出すことも

パッシブデザインにおける自然風の利用のひとつになると言います。

 

これも換気によって、

低温の風を建物の中に取り入れるほど、

効果的になるそうです。

 

夏に低温の風を取り入れるには、

地域差にもよりますが、

日中ではなくて夜間などの

夏の1日の中でも

比較的涼しい時間帯が多いと思います。

それでも寝ている間も含めて

1日中冷房をつけている場合と比べると、

光熱費の削減にも繋がりやすくなります。

 

 

 

卓越風をとらえる

パッシブデザインの自然風の利用で重要になってくることが、

建築地の「風の特性」を知るということです。

特に、「涼しい風」を必要とするのは夏期なので、

7月・8月・9月の風の特性が必要になることが多いです。

また、昼と夜の風の特性も知りたいことです。

 

 

そこで特徴を知るカギとなるのが、

卓越風と呼ばれるものです。

 

卓越風とは、

特定の期間(季節・年・昼夜)に吹く、

最も頻度が多い風向の風のことを言います。

 

地域によって様々で、

また観測点から離れた場所は

データが少し違ったり、

山や川の影響を受けたり、

建築地周辺の環境にも影響を受けたりするそうなので、

あくまでも大まかなデータであることが前提にありますが、

傾向をみるという視点の見方をすると

少しでも参考になるかと思います。

 

 

各地の卓越風のデータは、

「IBEC」(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

のホームページから閲覧が可能です。

 

試しに松山市のデータを見てみます。

月によって多少ばらつきがみられますが、

起居時(7時〜22時)は北西から西よりで、

就寝時(23時〜6時)は南東から東よりの卓越風が

吹いていることがわかります。

 

夏、パッシブデザインにおいて自然風の利用は、

外気温が比較的低い時に行うと効果的であるとされているので、

松山の場合

就寝時(23時〜6時)に多く吹いている

東よりの卓越風をお家の中に取り入れるような

通風デザインを考えたお家づくりをすることが

快適に近づく有効な手法でありそうです。

 

 

 

 

夏の時期に

自然風を利用してお家の中を涼しくすることは、

最近ではエアコンの技術が発達していることと、

猛暑の影響もあり、

日中通しても少なくなったと感じます。

 

しかし効果的な自然風の取り入れ方をすると

寝ている間だけでも光熱費の削減に

繋がってくるともと考えられるので

デザインと快適が合わさった

パッシブデザインが浸透してほしいですね。

 

 

 

2020年08月27日家づくり・建築知識| 投稿者:アーキテクト工房 Pureアーキテクト工房 Pure
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