今日もパッシブデザインについてお話します。
前回【③自然風の利用】の続きで、
④昼光利用についてです。
パッシブデザインにおいての昼光利用は、
主に、1年を通して
昼間はできるだけ照明器具に頼らずとも、
比較的明るいお部屋で暮らせる工夫することを言います。
窓を設け自然光を採り入れる「採光」と、
建物に入った光をできるだけ奥に導く
「導光」のふたつが基本とされると言います。
主に、窓を設け自然光をとりいれる「採光」では、
自然光をいかに
お部屋の広範囲にいれるかが
ポイントの一つとなってきます。
例えば、南面に小さな窓と大窓を採用するとします。
ここでは条件を窓の大きさ以外はそろえたいので、
仮に同じ場所に設置した場合を考えます。
小さな窓では
そのお部屋に取り入れられる光の量は、
大きな窓に比べて
窓の面積が小さくなる分、
少なくなってしまいます。
一方で、大きな窓の場合、
窓の面積が大きくなる分、
特に晴れた日に小さい窓に比べて
たくさんの光をお部屋に取り入れることが出来る
と考えれます。
すなわち、
窓が自然光の入り口になるので
その大きさ・位置を工夫することで
光の取り入れ方を変化させることが出来ます。
また、
「昼間に長く過ごす部屋には2面に窓を設ける」
「それ以外の部屋には少なくとも1面に窓を設ける」
というのも基本にあると言います。
日常で主に行動する場所には
多くの窓を
入る頻度が少ない部屋には
小さい窓といったように
生活スタイルの合わせて
自然光を調整していくことが
求められているようです。
建物に入った光をできるだけ奥に導く「導光」では、
窓が十分に設けられなくても、
窓から離れた部屋にも光を導いて明るくすることが
基本とされています。
例えば、
暗くなりがちな北側に
高い位置に窓を設置することで、
北側でも高い位置なら
光を遮るものも少なくなり
自然光を取り入れるために
効果的だと言います。
また、家の中の壁の色も大きく関係してくる場合があり、
壁の色を白にすることで、
光をよく反射するようになるので、
その白い内壁に
窓からの光を当ててやること
明るさを遠くに届けることが期待できるそうです。
昼光利用は、
採光と導光
このふたつを組み合わせるのが
より効果的とされています。
自然光による採光・導光を採用することで、
昼間、たくさんの照明器具にできるだけに頼らずとも
十分な明るさを保て、
また自然・経済的にも優しいので
是非、採用を検討してみてはいかがでしょうか。