夏暑くなく、冬寒くない
なぞかけのようですが、こちらの住宅の話です。
ひと昔前なら、夏は暑いのが当たり前と言っていたと思いますが、今や、夏にラジオで「ためらわずに冷房をつけてください」というぐらい、外の気温がおかしくなってしまいましたね。
断熱して空調で室内の温度管理をするなんて、なんて贅沢なんだと「クールビズで空調は28度に」とか「休み時間は(居室にいるのに)電気を消す」とか中途半端な節電を押し付けられてきた身にとってはびっくりしますが、よく考えると理にかなっています。
建物の性能が悪いのに無理にクールビズをすると、節電=不便という刷り込みを与えられてしまいます。だから、みんな自分が不愉快でも節電をするか、割り切って電気使うかという二者択一を迫られる。先のラジオの啓発は後者に舵を切る格好ですが、前提が違います。住宅環境を整えたら本当に必要なエネルギーは少しで済む。漏れていく空気の分まで冷やしたり温めたりする必要はないのです。いらない電気は人が居室で利用する電気ではなく、古いしくみの電球が意味なく発している熱の部分です。節電は快適さを我慢することではありません。それを両立させる技術も今あることをもっと広く知ってほしいものです。
施工実績とお客様の声を読みながらふと思いました。
写真:事務所うちあわせスペース。座った時に目線に来る窓がよく考えられています。