さくらも満開を過ぎ大分散り始めていますが
皆さんはお花見されましたか?
以前は岡山県にある銘建工業CLT工場をアーキテクト工房Pure社員全員で視察しましたが
今回はツアーとしての参加で他県の設計事務所・工務店さんも沢山参加されていました
その中にはパッシブハウス・ジャパン森みわ代表理事も参加されており
久しぶりのオンラインではなく実際の顔を見ることが出来ました(^^♪
やはりリアルで話ができるのは良いですね
CLTとはCross Laminated Timberの略称
ひき板(ラミナ)を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料
厚みのある大きな板であり、建築の構造材の他、土木用材、家具などにも使用されています
CLTは1995年頃からオーストリアを中心として発展し
現在では、イギリスやスイス、イタリアなどヨーロッパ各国でも様々な建築物に利用されており
オーストリアでは以前にもブログで書きましたが 27階建ての高層建築物 なども建っています
日本では、2013年12月に製造企画JAS(日本農林規格)が制定され
2016年4月にCLT関連の建築時順豊告示が公布施工されました
これによってCLTの一般利用が開始され日本でもCLT中高層木造建築が始まっている
2018年に『東予インダストリアルパーク工場』を開設され
製材工場棟・集成材工場棟・CLT工場棟及び木材乾燥装置・製品倉庫棟
などを新設集約し、丸太から最終製品まで一貫して製造が行われています
CLTは桧、杉、トドマツそして杉、桧のハイブリッドに樹種が分かれ
生産能力は年間1万立方メートルで国内2番目の製造能力を有しているそうです
製材機械はドイツのLINCK社製で世界で一番生産性が高いと言われている製材機械が
設置されており丸太を最も効率の良い形で製材することができオペレーター2名を含む
10名の人員で1日丸太5.000本も製材することができるとの事
CLT作成最大寸法は厚み270㎜ 幅3000㎜ 長さ12000㎜までの製品が作成でき
表面仕上げを無地上小材で仕上げて現しの仕上げにもでき使用されているようです
高知市内中心部の小高い住宅街の中に建っている『学校法人高知学園』
新学部の研究実施棟8号館
木造3階建てCLT物件
意匠設計⇒(有)艸建築工房
施工⇒岸之上工務店
《地域の材と施工でできる素材で簡素な木3学校》をコンセプトに
CLTを使った四国初の1時間渋滞か構造
西・東面の短辺は12mのCLT3層通し壁(国内事例初)で自立され
両面燃え代設計で仕上げを兼ねた現し構造
南・北面の長辺方向は柱、梁と筋交いを主体とした構造で
北面に解放され全面ガラス張りで柱に溝加工を施しガラス枠無しの
シンプルな仕上げとなっているのが特徴的でした
高知県須崎市に現在工事中の木造2階建てCLT物件
意匠設計⇒(有)艸建築工房
さんかくのオフィスで高強度S120のCLTで長さ10.6mを使い
屋根と壁が一体となったCLT施工物件
三角屋根の建物の半分は2階建て
トップライトを境にして半分は全面吹抜け
南面が全面ガラス張りの開放感のある空間が特徴的
構造を2種類にすることで今後の建築設計計画に展開できると
意匠設計の(有)艸建築工房代表の横畠さん
四国の高地にとても沢山のCLT物件が建っている事に驚きました
CLT自体の価格はやはり高価な為
行政の補助金を活用しての施工物件となっているのが現状の様です
私が海外で視察したCLT高層建築の温熱性能はパッシブハウスだったが
まだまだ日本のCLT建築は木材現しの方が多くて温熱環境は残念に思えました
早くが以外の様に普通にパッシブハウスと言える時が来ることを祈りましょう!!