※※このブログは、新建新聞社さんの
参考にして書いています。※※
近年、Net Zero Energy House
(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
通称:ZEH(ゼッチ)
という新しい基準が誕生しました。
住まいの断熱性・省エネ性能を上げて年間消費エネルギーを少なくし、
足りない分は太陽光発電などでエネルギーを創ることにより、
年間の一次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)
の収支をプラスマイナス「ゼロ」にする住宅を指します。
国によるZEHの解説文によると、
「今後数十年~半世紀にわたり住宅分野における省エネを確保し、
優良な住宅ストックを形成するためには、
竣工後に根本に立ち戻っての改善が難しい躯体の高性能化が必要。
そこで、省エネ基準を強化した高断熱基準をZEH基準として設定。」
とあるようです。
すなわち、ZEH基準として定められたUA値(外皮平均熱貫流率)を満たし、
大きめの太陽光発電を屋根に設置するのが日本の未来の姿であると
されていると言います。
愛媛県は東京等6地域に値し、
ZEH基準は0.6W/㎡kという数値になっているそうです。
UA値(外皮平均熱貫流率)は数値が低いほど
断熱効果が高い数値です。
省エネ基準が0.87W/㎡kなので
ZEH基準は0.27W/㎡k程
省エネ基準0.87W/㎡kと比べて
断熱効果があるということになります。
ZEH化にはメリットとデメリットが存在します。
デメリットのひとつとして挙げられるのが、
初期費用が上乗せされてかかってしまうということだと言います。
ZEH化するためには、
断熱性能の向上、
省エネ性能の高い設備、
創エネ設備(自分の家自らエネルギーを創り出す考え方・方法)
などが必須となってくるのですが、
これらの設備を導入するとなると、
100~150万円程度の費用が増えるそうです。
なので初期費用に関しては、
一般的な住宅に比べて建築コストが高くなってしまいます。
一方でメリットのひとつとして挙げられるのが、
光熱費を抑えられるということだと言います。
ZEHにすると、
照明や換気、給湯、エアコンなどの
電気・消費エネルギーを、
できる限り全て太陽光発電で補うようになるそうです。
そのため、電気代の負担がほとんど無くなるので、
エアコンを我慢したり、
給湯器などに気を使うなどの節約が
特別なことがない限りいらなくなると言います。
これは毎年の光熱費が下がることに繋がりやすくなると考えられ、
先程デメリットで挙げた
初期費用が上乗せされてかかってしまう
ということを光熱費の削減で
取り返すことが可能になるそうです。
長期的スパンで考えると
ZEH化されたお家の方がお得になりやすいことが言えるのではないでしょうか?
エネルギー収支プラスマイナス「ゼロ」を目指すZEH基準。
「2020年には新築戸建て住宅の約半分はZEHにする」
と掲げられたそうですが、
「初期費用がかかる」
ということがネックとなり
現状実現が難しい状況にあるのではないかと思います。
しかしZEH化されたお家は
光熱費が削減しやすいので
長期的なスパンで見た場合、
最終的にはZEH化されたお家のほうがお得になると考えられます。
このメリットがもっと世に伝わってくれたら
日本のお家の断熱や気密をはじめとする性能の基準も
もっと暮らしやすい今よりも厳しい基準に変わってくれる術になるのではないか、
そう感じます。
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