
比熱が大きいってどういうこと?
こんにちは。
もう夏休みの時期ですね。
一年前の私は部活に行ったり、体育祭の準備をしたり今思えばしっかり青春していたなぁと感じます🌞
今回はタイトルの通り比熱が大きいってどういうことなのかを説明したいと思います。
まず、比熱とは何なのか。
比熱とは物質1グラムの温度を1℃上昇させるのに必要な熱量のことです。
簡単に言うと物質の温まりやすさ、冷めやすさを表す指標です。
単位はJ/(kg・K)(ジュール毎キログラム・ケルビン)。
比熱が大きいと温度を上昇させるために多くの熱量が必要となるため、
温まりにくく冷めにくくなります。
比熱が小さいと温度を上昇させるための熱量が少ないため、
温まりやすく冷めやすくなります。
そして、比熱が何に関係があるのか。
それは断熱材を選ぶのに関係があります。
断熱材を選ぶ時に考慮するべき要素は主に二つあります。
一つ目は熱伝導率。
熱の移動をどれくらい抑えられるかを示す数値。
値が低いほど熱を伝えにくくなります。
二つ目は比熱。
熱をどれくらい蓄えられるかを示す数値。
値が高いほど熱を蓄えられます。
熱伝導率が低いと熱を伝えにくくなり、冷暖房効率を高めることができます。
比熱が大きいと蓄熱性能が高くなるため、室内の温度変化を緩やかにします。
この二つの内、どちらか一つだけの性能が高ければいいというわけではありません。
熱伝導率が高く比熱が大きい場合、熱を伝えやすく熱を蓄えやすいということになり、
熱しやすく冷めにくい状態になります。
この二つの要素を持ち合わせている断熱材が弊社でも採用しているウッドファイバーという断熱材です。
上の写真はフェノール系の断熱材(左)とウッドファイバーをボード状にした断熱材(右)とで比較したものです。
断熱材の下の空間の温度を測っています。
これは先日イケダコーポレーションの方が来社されたときにお見せいただいたものです。
比較し始めて約20分で4℃の差が出ています。
フェノール系断熱材(左)の熱伝導率が0.02W/(m・K)で比熱が一般的に約1200~1700J/(kg・K)。
ウッドファイバー(右)の熱伝導率が0.044W/(m・K)で比熱が2100J/(kg・K)という値になっていて
比熱がどれだけ断熱に必要な要素かがわかります。
比熱が大きいってどういうことなのか。
比熱が大きいということは温めにくく冷めにくいということ。
そしてその特徴は室内の温度変化を緩やかにするということ。
温めにくいということは夏の暑さ対策になるということ。
冷めにくいということは冬の暖房効果が持続しやすいということ。
熱伝導率や比熱も大事ですがそれをどのように扱うかも大切です。
これから暑さが厳しくなっていくので断熱材の厚さなど扱い方に工夫が必要になりそうですね。
断熱性能について勉強しているといろんなことに繋がっていくのでいつまでも学び続けられますね。
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