※※このブログは、新建新聞社さんの
参考にして書いています。※※
住宅にまつわるお金の話で最も有名なのが、
住宅雑誌やネットコラムなどで常に掲載されている
「賃貸と購入はどっちがお得なのか?」
というテーマだと言います。
結論をいうと、
賃貸と購入はどちらを選んでも、
金銭的にはあまり変わりがないそうです。
例を挙げてみましょう。
松山市にお住まいの3人家族
(夫・32歳、妻・30歳(長男妊娠中)、長女(3歳))が
おめでたいことに、
もうすぐで4人家族になる予定なので、
引っ越しを考えています。
ただ、賃貸にするのか、
それともお家を購入するのか
決まっておらず迷い中とのこと。
そこで、決めるてがかりとして
賃貸と購入の
それぞれのメリットとコストの比較をすることに。
(※どちらも35年縛り)
いろいろ調べた結果、上のようになったんだとか。
賃貸のメリットは
長年の縛りがないものが多いので、
決められた日に、決められた額だけ払うのが一般的です。
そのため、引っ越しがしやすく、
住み始めてから短い年数でも
自分たちが引っ越すことで、
お家の大きさを選べれることだそうです。
一方、購入は、
所有権が得られる、
性能やデザインなど工務店やハウスメーカーと相談しながら
好きなように作りやすい、
ローン返済終了後(一般的に36年目以降)は
その返済の支払いがなくなり
大幅にコストダウンが見込める、
というメリットが。
それぞれメリットは異なりますが、
35年間の金額の面では
借家が3264万円、
購入が3254万円と、
どちらを選んでも
支払う金額は相場の範囲内で
大体同じになるそうです。
このように、
モノの値段というものは、
絶妙なバランスで値付けされているため、
一見どちらかが安そう、
あるいは高そうに見えても、
あまり金額がかわらないように
上手に調整されていると言います。
35年間での総支払額は大体同じになると言ったものの、
「住宅の質」は大きく違うとされています。
先程の例のケースでは、
購入の場合の住宅面積は
100㎡であり、1.1万円/㎡年の単価となるそうです。
一方賃貸だと、
期間平均面積は58.9㎡で
1.6万円/㎡年の単価となり、
㎡あたりの支払額では約1.4倍もの差がつくと考えられるそうです。
また、平成25年住宅・土地統計調査によれば、
ファミリー世帯の住宅の中心である
戸建ての平均床面積は、
借家の84.56㎡に対して、
持ち家は132.95㎡となっており、
賃貸と購入とでは
床面積に大きな差異があることが確認できるでしょう。
上記のことから、
支払額だけでなく
住宅の質の重要な要素の一つである
「広さ」まで考慮した㎡単価でみると、
購入と賃貸では大きな差があると言えると思います。
これは、購入の場合、
「建設会社→金融機関→居住者」
というような流れになりますが、
賃貸の場合だと、
「建設会社→金融機関→大家→居住者」
と企業経営における利害関係(ステークホルダー)が多いため、
購入と比較して末端コストが高くなるという理由があるでしょう。
(ステークホルダーの対象には、
株主、経営者、従業員、顧客、取引先も含まれ、
非常に広範囲に及びます。)
購入と借家では、
借家の方が末端コストが高くなりやすいことから、
日本人は平成25年の調査の時点で、
30代で約5割、
50代では約7割、
65歳以上となると約8割の人が
住宅を購入していると言います。
働いてすぐの若いうちは
生活費や光熱費、奨学金の返済、
仕事をする上で必要なものをそろえる費用など、
お家の購入で発生する
長期のローンの支払いまで手が届かないことが多いのが現状にあるので、
働きだして約10年後からやっとお家の購入について考えれるようになるかと思います。
上記のことをふまえると、
「借家だと住居費として誰かに支払わないといけない。
35年間の借家と購入の総支払額はあまり変わらない。
それだったら、
小さな部屋を大家さんから借りて家賃を消費し続けるより、
頑張って自分の家を建てて、
銀行に分割払いした方が得なのでは?」
と考える方が多いのではないかと思います。
そこで、次回は、
家を購入するにあたって、
「低燃費なお家」と
「一般的なお家」
のコストのかかり方や
快適性の違いについて
お話していけたらと思います。
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