現場監督やまもとの現場日誌 No.44
換気は、
室内の空気汚染を防ぐために
新鮮な空気を取り入れて
汚れた空気を出すために
行われます。
新鮮な空気を取り入れる量を
『必要換気量』と呼ばれて
どれだけの空気を入れ替えないと
いけないのか指標が設けられています。
今回は、
その必要になってくる換気量と
換気の回数について
ご紹介させていただきます。
必要になってくる換気量を知るには
空気を汚染している物質の濃度が1つの指標になってきます。
今回は『二酸化炭素』の濃度に着目した
換気量の求め方になります。
外の二酸化炭素の濃度:Po
中の二酸化炭素の濃度:Pi
発生する二酸化炭素 :k
換気量 :Q
上記の記号で
二酸化炭素の換気について表していくと
Po×Q(外から入ってくる二酸化炭素)に
k(室内で発生した二酸化炭素)を加えたものが
Pi×Q(外に出ていく二酸化炭素)と等しくなることが
必要な換気量とされています。
以上の関係から
換気量Qについて導き出した式を
『ザイデルの式』といいます。
二酸化炭素や空気を汚染させるものには
前回3つほど紹介させていただきました。
その中でも換気が大きくかかわってくるのが
燃焼器具と呼ばれるものになります。
原料を燃やして
暖かくする機械は
そのまま室内に二酸化炭素や排ガスを
充満させる恐れがあるので
換気を考えないといけません。
燃焼器具にもタイプがあり
・開放型
・半密閉型
・密閉型
の3つがあります。
給気 | 排気 | 換気量 | |
開放型 | 室内 | 室内 | 廃ガスの40倍以上 |
半密閉型 | 室内 | 屋外 | 廃ガスの2倍以上 |
密閉型 | 屋外 | 屋外 | 換気の必要なし |
上に簡単にタイプ別の特徴と換気量をまとめています。
各タイプの代表機器は・・・・
開放型
石油ストーブやコンロ。
半密閉型
煙突付きストーブ。
密閉型
FF式(強制給排気式ファンヒーター)。
とあり、ガスをどこに排出してどこから空気を取り入れているかによって
必要な換気が変わってくることを知っておく必要がありそうです。
換気の量が分かると次は
換気の回数について着目していきます。
一時間に何回空気が入れ替わっているのかを示したものを
『換気回数』と言います。
この換気回数は
必要な換気量を室内の容積で割った値になります。
※容積とは、一般的に床面積に天井の高さをかけた空間の大きさのことを表します。
気密性能がない昔ながらの家だと
自然に換気がされていたので、
換気量も換気回数もあまり考える必要がありませんでした。
しかし、気密性能の重要性が問われ
その当時と比べると
空気の漏れが少なくなってきてしまっているので
換気についての把握も必要になってきているのが現状になっているということです。
今回は少し、公式もでてきてより専門的な知識だったのではないでしょうか。
応用として最後に例題を!
興味のある方はぜひ解いてみてください。
室内に7人滞在しているときの
必要な換気量はいくらか。
条件:1人あたりの二酸化炭素 排出量 0.02m³/h
大気中(外)の二酸化炭素の濃度 300ppm
室内の二酸化炭素の濃度 1000ppm
※1ppm=0.000001%
以上の時の換気量を求めてみると・・・・
(300/1000000)×Q+7人×0.02=(1000/1000000)×Q
Q=(1000000/700)×7×0.02
=200(m³/h)
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