9月に入り台風が立て続けに発生し西日本に向かってきています
影響を受けそうな皆さんくれぐれもご注意ください
アーキテクト工房Pureで施工している 全館空調 の話です
ここ数年アーキテクト工房Pureでは多くのお客様のお家の冷暖房を全館空調で施工しています
建物が高性能になればなるほど冷暖房に必要なエネルギーが少なくて済みます
特にパッシブ・ハウス級の高性能な建物になると例えば冬全室内を20℃にする為の暖房エネルギーは
床面積の1㎡当たり年間平均15kwhのエネルギーがあれば20℃にすることができます
よくわからないかもしれませんが100㎡(約30坪)のお家を冬全室20℃にする為に
100㎡(床面積)×15Kwh(1㎡)=1500kwh(全体)
と言う計算となり年平均ですが20℃にすることが出来るのです
1500kwhと言えば6畳用エアコンが2200kwhなので1台あれば十分と言うことになりますね
でも、壁掛け用のエアコンが1台で建物全体を20℃にすることが出来るかと言うとそうでもありません
建物の間取り・エアコンの設置位置によっては冬はどの部屋も20℃位の温度になっていても
夏は2階の方が1階より温度が高くて少し暑い・・・
そこで夏対策の為に2階にも壁掛け用エアコンを設置しないといけないと言う事になりますね
1台のエアコンで十分冷暖房することができる建物の性能になっていてもエアコンは2台設置しないといけない!!
なんだかもったいないですよね
そこで考えたのがダクトを使って各室に冷暖房を供給する全館空調システムです
全館空調システムと聞いただけでもなんだか高そうと思われがちですが
アーキテクト工房Pureが施工している全館空調は決して高くないと思っています
(私だけかも知れませんが?)
では、どんな施工を行っているのか
アーキテクト工房Pureは換気システムは第1種換気を標準仕様としています
第1種換気の場合は排気側のダクト配管と給気側のダクト配管を必ず行わなければなりません
そこで全館空調用のエアコンを室内給気側のダクトを利用して冷暖房を各室に送る事をすれば
ダクト配管工事が併用されわざわざ全館空調用のダクト工事を行わなくて済みます
でも夏場のダクトの結露が心配な為換気用の断熱ダクトの性能を高い商品に変更して施工します
暖房はダクト内と室内との温度差が小さくて済みますが
冷房はかなり低い温度がダクトの中を通る為万が一の結露に備えて断熱性能の高いダクトに変更しているのと
ダクト内の空気抵抗を少しで押える為にダクトの径も100φから150φと変更しています
そして欠かせないのが外気からのチリ、ホコリ、PM2.5などを吸着してくれる外気清浄機(トルネックス)です
設置している順番としては外気から
外気清浄機 → 第1種換気 → 全館空調 より各室内に給気となります
外気清浄機+第1種換気+全館空調を組合すことにより外の新鮮空気をチリ、ホコリを取り除いて
第1種換気に入り熱交換を行った新鮮空気と室内の循環空気が全館空調に入り冬は暖房、夏は冷房として
各室に供給され全室温度ムラの少ない室内空間となる
こんな仕組みで全館空調を行っています
何にしてもメリット・デメリットがあり私で思いつく事書いてみます
《メリット》
・室内どの部屋でも温度差が少ない
・給気口より出ている風量も少ないので風での不快感が気にならない
・給気口より出ている風量も少ないので送風音が気にならない
・冷暖房運転を停止しても24時間換気の空気が常にエアコンダクト内に空気が送られているのでカビの発生が押えられる
・外気清浄機・24時間換気フィルターを通ったチリ、ホコリの少ない空気がエアコンに入る為エアコン本体の汚れが少ない
・エアコンが壁に無いので室内がすっきりする
・空調機の交換が1台で済む為費用負担がすくない
《デメリット》
・夏冷房時に窓より日射を入れてしまうと小さなエネルギーで冷房を行っているので室温が高くなりやすい日射遮蔽が必要
・150φの断熱ダクトを使用する為(200φ)設計時よりダクト計画が必要となる
・ルームエアコン2台設置と費用を比べると若干割高となる
・ダクト配管施工時接手などに防露の注意が必要となる
上記のことが考えられますが高性能な建物を建てられた場合皆さんはどんな冷暖房計画をされますか?
下記2物件の完成見学会を開催いたしますので実際に全館空調をご覧になれます
是非、室内の快適性をご体感ください
〝山越町の家”予約制見学会(空数残りわずかです)