※※このブログは、新建新聞社さんの
参考にして書いています。※※
メリットやデメリットを考え、
「長く住む分にはどうなのか?」
という疑問が湧いてきたので、
今回は、長期優良住宅との違いについても
お話していきたいと思います。
まず、目指す目的が異なるので、
特化しているポイントが違ってきます。
低炭素住宅では
主に地球温暖化を抑制する目的を担っているので、
二酸化炭素の排出を一定量抑えることを目指した建物になるそうです。
そのため、省エネ対策に特化しています。
長期優良住宅では
およそ100年以上の長期間にわたって
快適に住み続けることができる家づくりを目指しているので、
耐震性や耐久性など
総合的な面でも優れた性能が期待できると言えます。
満たす必要がある基準についても
上記で示したように目的が違うので異なります。
低炭素住宅では、
「省エネ法の省エネ基準と同等以上の断熱性能・日射熱取得性能の確保」
「省エネ基準に比べ、一次エネルギー消費量が10%以上優れること」
の2つを満たす他、
「トイレなど節水対策」
「太陽光の設置などエネルギー対策」
「緑化などのヒートアイランド対策」
「木造にするなどの建築物の低炭素化」
の4項目のうち2つ以上の項目を満たす必要があります。
一方で長期優良住宅では、
「断熱性能に優れていて省エネルギー設計(断熱等性能等級4)」
「数世代にわたって居住できる構造(劣化対策等級3 ※構造の種類によって基準が異なる)」
「耐震性が高い(耐震等級2以上または条件つきの等級1)」
「面積が一定以上(一戸建ての場合75㎡以上)」
の4項目すべてを満たす必要があり、
その他にも、景観に配慮した形成の考慮など
幅広い項目の基準があります。
長期優良住宅の方が
満たさなければならない基準が多いので、
低炭素住宅に比べてハードルが高い家づくりになりそうです。
お家の完成後の点検(アフターメンテナンス)の義務についても異なります。
低炭素住宅は建築後の点検義務がありませんが、
長期優良住宅は維持管理義務が生じるため
点検が行われます。
期間はそれぞれの工務店やハウスメーカーで変わってきますが、
完成後の定期点検(アフターメンテナンス)の実施で、
お引渡し後も安心して新しいお家での暮らしがしやすいと思います。
固定資産税の軽税期間についても少し変わってきます。
低炭素住宅は一般住宅と同じで、
「3年間1/2の金額に軽減」ですが、
長期優良住宅では
一般住宅および低炭素住宅よりも2年ほど長い
「約5年間通常の1/2の金額に軽減」
というようになっています。
長く住むとしたらどうなのでしょうか?
低炭素住宅・長期優良住宅ともに、
長くその家で暮らすことには大きな変わりはないそうですが、
一生その家で暮らすことを見据えると、
定期点検(アフターメンテナンス)の必須や
耐震性や耐久性などにも優れた設計になっているので、
長期優良住宅の方が優れていると言えると思います。
低炭素住宅と長期優良住宅の違いについてお話してきましたが、
結局のところ、それぞれどんな人がどちらに向いているのでしょうか?
低炭素住宅の方が向いている人は、
「省エネ対策を中心とした家づくりをしたい」
という考えを持っている方だと考えられるでしょう。
長期優良住宅の方が向いている人は、
「省エネ対策に限らず、
耐震性や耐久性なども含めて優れている家づくりをしたい」
という考えを持っている方だと考えられるでしょう。
家づくりを検討する人の価値観などによって変わってくるので、
低炭素住宅の方が向いている人もいれば
長期優良住宅の方が向いている人もいると思います。
そのため、「どんな家づくりをしたいのか?」
ということをまずは明確にして、
その家づくりに合った
低炭素住宅や長期優良住宅などの認定制度を満たすことで、
自分たちの価値観をもとに、
お財布にもやさしい賢い家づくりができやすくなるでしょう。
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