「用途地域」
家を建てるための土地探しをしている際に
一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
用途地域とは、
市街地を計画的に形成するために
用途に応じて現在13地域に分けられたエリアのことを指しています。
その13地域のなかで、
建てられる建物等の種類や大きさなどが地域ごとに制限されるため
住み心地や暮らしやすさなどが変わってくるそうです。
なぜ13地域に分けられるのかというと、
さまざまなニーズの要望に応えるためだと言います。
極端な話、例えばある地域で暮らしているAさん家族がいたとします。
ある日を境にお家のすぐ周辺に飲食店が立ち並び、
繁華街へと成長していきました。
その繁華街はとても人気で、
夜遅くまで騒音が次第に大きくなっていき、
さすがにAさん家族は
「夜眠れない!」
と不満に。
このように、何も制限をかけていないと、
トラブルになりやすい項目で、
クレームへと発展してしまうことに
繋がりかねないことも。
そこで誕生したのが
「都市計画法」という法律で、
この法律に基づいて
都道府県知事が都市計画を立てていると言います。
現在は13地域ごとに設定されている用途地域ですが、
これを知ることで
住んでからの暮らしが見えやすくなると思います。
例えば建蔽率や容積率です。
建蔽率とは、
敷地面積(土地の広さ)に占める建築面積の割合のことを言い、
建蔽率が高すぎると
防災上や風通しといった
住まいの快適性を損ねる恐れがあるので、
ある程度ゆとりがあるくらいが、
建物の建てるのにちょうど良いそうです。
容積率とは、
敷地面積(土地の広さ)に対する
建物の容積比率のことを言い、
建物の面積ではなく
立体的な大きさがポイントになるそうです。
「第一種低層住居専用地域」の建蔽率では、
場所によって30%・40%・50%・60%の違いがあり、
容積率も50%~200%と幅が広くなりますが、
「第一種住居地域」では
建蔽率が50%・60%・80%、
容積率は100%~500%となり、
建蔽率は同じくらいなのに
容積率に差が生まれていて、
同じ50坪の土地に家を建てようと思っても
建てられる延べ床面積が違うということに。
つまり立体的に大きくできる第一種住宅地域のほうが
広い家を建てやすいことになると言います。
また同じ「低層住居専用地域」でも、
第一種では基本的にコンビニは建てられませんが、
第二種は建てられる仕組みになっているそうです。
さらに他にも、
「中高層住居専用地域」や「住居地域」といった地域に
第一種と第二種があると言い、
第一種より第二種のほうが、
比較的お家以外の建物を建てやすい仕組みなので、
いろいろな建物の種類が混在しやすくなるそうです。
土地探しをするときに目にしやすい用途地域。
複雑なので難しいイメージがあり、
なかなか向き合うのが面倒に思えるかもしれませんが、
地域によって、
「建てられる家の大きさや高さ」や「周辺の住環境」
といったことが異なるので、
お家づくりを検討する上で
とても大事な要素になってくるのではないでしょうか?
用途地域を事前に調べておけば、
場所や周辺状況のことで
「住んでから後悔する」
ということを少しでもなくすことができる、
そう思います。