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パッシブデザイン〜⑤日射熱利用暖房〜

今日もパッシブデザインについてお話します。

 

前回【④昼光利用の続きで、

⑤日射熱利用暖房についてです。

 

 

 

パッシブデザインにおいての日射熱利用暖房は、

断熱性と蓄熱性を一定以上に高めた建物に

太陽光を得るなどして

たくさんの日射を入れ、

蓄えた熱を主に夜間に暖房として使う手法のことをさします。

 

 

「集熱(日射取得)」

「断熱」

「蓄熱」

この3点ををしっかり考えることで

高い効果がえられやすくなるそうです。

 

特に冬の日射量や外気温をはじめとする

地域の気象条件を考えながら

この「集熱(日射取得)」、「断熱」、「蓄熱」の

3つのバランスをうまく整えれば、

室温変動が小さくなって快適性が向上し、

かなりの暖房エネルギーの削減が期待できると言います。

 

 

ただし、ここで注意が必要に。

実際の設計において「蓄熱」が大きな課題になるそうで、

特に一般的な木造住宅では蓄熱性が低いことが多いため

日射熱利用暖房を効果的に得るには

蓄熱性をかなり大幅に上げるという工夫をしなければならないと言います。

 

このようなことから、

まだまだ蓄熱に関して

設計など手探りで進めていかなければならないのが

現状にあるそうです。

 

 

 

南面の窓を大きく

効果的なのは、

南面の窓を大きくとる

ということです。

 

そもそも日射取得や蓄熱させようと

考えたときに

太陽光が入ってくるように

考える必要があります。

 

日本では太陽は

東から昇って

南を通過し

西に沈んでいきます。

 

そのため最も

太陽の光・熱の影響を受けるのが

南側であるということです。

 

 

このようなことから、

お家において

「窓(主に南面)はストーブ」

である考えができます。

 

例えば、

およそ窓の規模が

高さ2m・幅1.6mの大きさの場合、

約2000W(電気ストーブ2台分以上)の熱が

窓(主に南面)から入ってくると仮定できるそうです。

 

それだけ、太陽の熱エネルギーは

莫大であることがわかります。

 

 

 

 

パッシブデザイン まとめ

これまで5つの設計手法として、

①断熱、気密、保温

②日射遮蔽

③自然風の利用

④昼光利用

⑤日射熱利用暖房

の5項目にわたってお話してきた

パッシブデザイン。

 

地域や実務者によって

パッシブデザインを取り入れる手法は

多岐にわたるので、

ご紹介させていただいたことは

あくまでも参考までになります。

 

日本においてパッシブデザインという考え方は

より多くの方に知っていただきたいと思い

今回、このような形で

ブログで綴らせていただきました。

 

 

また、近年の異常気象により、

自然風や日射などの自然の力だけでは

地域によっては

エアコンなどの設備に頼らずに

快適な湿温度になるかと言われると

難しい場合もありますので、

パッシブデザインをしつつ

そのデザインにあった設備構成を

考えていくことも重要ではないかと思います。

 

 

地域の特性を活かした

パッシブデザインを

ぜひ知っていただけると幸いです。

 

 

2020年08月29日家づくり・建築知識| 投稿者:アーキテクト工房 Pureアーキテクト工房 Pure
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