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気密性が低いと、換気の効果がない!?


※※このブログは、新建新聞社さんの

あたらしい家づくりの教科書

参考にして書いています。※※


 

 

24時間換気

現在の新築住宅には、

「24時間換気」

と言うものが義務化されています。

それは一体何なのでしょうか?

 

正式には、

24時間換気システム(機械設備換気)

と呼ばれるもので、

主にシックハウス症候群の対策として

お家の中の空気を強制的に入れ替えます。

「シックハウス症候群」には、

さまざまな発症要因がありますが、

「室内に有害な化学物質やカビ、ダニなどの原因物質がある」

「住む人があまり換気をしない」

などの要因が揃うと発症しやすいことがわかっています。

気密性を高め結露を防ぎ、

カビやダニの発生を防ぐことも重要ですが、

そういった症候群を起こさないようにするためにも

計画換気することが必要です。

 

「換気扇を回せば、新鮮な空気が入ってくるのでは?」

と考えるかもしれません。

しかし、気密性能があまり良くないお家だと

掃除機やストローの管の途中に

穴が空いていたらちゃんと吸えないのと同じで、

空気が流れてくれなくなります

実際に、気密性能があまり良くないお家では、

換気が想定通りに働いてくれません。

 

 

気密の鍵、「C値」

気密性能があまり良くないお家と言ってきましたが、

具体的にはどういうお家なのでしょう。

その鍵となるのが、

「C値」と呼ばれるものです。

C値は「相当隙間面積」とも呼ばれていて、

延床面積あたりの隙間量(cm2/m2

を表します。

「 C値 = お家全体の隙間の面積の合計(㎝) ÷ 建物の延床面積(m) 」

という計算でC値を求めることができます。

 

※延床面積とは、

2階建ての家なら、1階、2階の床面積の合計で、

住宅全体の面積を表しています。

ただし、延床面積なので、

床が無い部分は含まれないのが一般的です。

例えば…

吹抜け

バルコニー :外壁からの出幅が2m以下の部分。

庇などの壁で囲まれていない外側の空間が2m以下の場合。

(=2m以上出している部分が延床面積に入ります。)

ロフト :天井の高さが1.4m以下。

ロフトがある階の半分以下の面積。

はしごが固定されていない場合。

このように、そもそも床と認識できるものがない場合や、

床の面積が少なすぎる場合に面積には含まれません。

 

 

穴が壁にポッカリ空いている状態?

まともな事業者かどうかを見極めるには、

「気密測定」というものを知っておくと良いです。

「気密測定はされていますか?」

「C値はどの程度ですか?」

などと聞いてみてください。

気密測定とは、簡単に言うと、

お家の隙間の量を測定する検査のことです。

 

例えば床の面積が100mのお家で考えます。

1Kの一般的な一人暮らし向け賃貸マンションやアパートの面積が

およそ20m2~30m2なので、

100mはその3.5倍~5倍の部屋の広さになります。

家族4人暮らしも十分可能な広さです。

100m2のお家の広さで

C値(相当隙間面積)の結果が4㎝/mだと、

お家のいらないすき間の面積を全部集めると

20㎝×20㎝の正方形の穴が壁にポッカリ空いているという状態です。

千円札の横の長さがおよそ15㎝なので、

意外と大きいことがわかります。

 

 

 

気密に意識がない事業者のC値は、

3~4㎝/m2になっていることが多いそうです。

しかしそれでは想定通りに空気がきちんと流れてくれません。

想定通り計画的に換気をするためには、

1㎝/m2以下のC値を目指したいところです。

 

 

 


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2020年05月09日家づくり・建築知識| 投稿者:アーキテクト工房 Pureアーキテクト工房 Pure
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